アメリカはベネズエラ産原油を売り始めたーだが、これ以上の介入は不要である。

アメリカが押収したベネズエラ産原油の売却を始めた。初回は約5億ドル規模とされ、今後も追加の販売が続く見通しだ。軍事行動、政権中枢の拘束、そして資源の売却まで踏み込んだ以上、議論は「介入するかどうか」ではなくなっている。問題は、アメリカがこれ以上ベネズエラに踏み込む合理性があるのかという点だ。

ベネズエラ危機の本質は、政治体制ではなく“石油依存構造の崩壊”にある。国家財政の大部分を石油に依存し、輸出の9割を原油が占めていた経済は、2014年の原油価格暴落を境に急速に崩れた。GDPは数年で大幅に縮小し、ハイパーインフレが進み、通貨は機能を失った。これは軍事力で修復できる種類の問題ではない。

難民危機も同じ構造の延長線上にある。人々が国を離れたのは政治的迫害からではなく、医療・食料・電力といった基礎インフラが崩れ、生存そのものが困難になったからだ。軍事的な緊張が高まれば、この流れはさらに加速するだけで、アメリカ自身の移民問題を悪化させる。

中国やロシアの関与も、一般に語られるほど“脅威”ではない。中国は石油担保ローンの焦げ付きで新規融資を止め、ロシアはウクライナ戦争で余力を失っている。両国とも、ベネズエラを支える体力はもはや持っていない。つまり、地政学的な理由でアメリカが深く介入する必要性は薄い。

こうした構造を踏まえると、アメリカにとって軍事的な深入りは費用対効果が極めて低い。石油の戦略的価値は限定的で、産業の再建には莫大な投資が必要になる。むしろ、地域の不安定化や反米感情の拡大といった副作用の方が大きい。

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アメリカはベネズエラ産原油を売り始めたーだが、これ以上の介入は不要!!