世界は「合意」によって形づくられる

国際政治を考えるとき、まず押さえておくべき前提がある。
戦争が続いている段階では、主権や領土は一方的な宣言によって確定できない。
これは現代国際法の基本的な考え方であり、戦争中に発表される声明は、法的決定ではなく政治的メッセージとして機能する。

今日の国際情勢でも、この原則は変わらない。
ロシアによるウクライナ侵攻に対して、多くの国が「力による一方的な現状変更は認められない」と表明しているのは、特定の地域を指すものではない。
戦後の国際秩序を支えてきた「合意によって世界を形づくる」という原則を守るための立場表明である。

この構造を理解するうえで、台湾をめぐる歴史的経緯は示唆に富む。
台湾の地位は戦後の国際会議で議題となったが、冷戦構造や中国代表権問題などの事情から、最終的な帰属先は決まらなかった。
ここには、戦時中の政治的宣言と、戦後の正式な国際合意の違いがはっきりと表れている。

戦争中のスローガンや理念は、支持を集めるための旗印にはなるが、主権を確定する権限は持たない。
主権や領土は、戦後の正式な国際合意の場でのみ決まる。
これは台湾に限らず、戦後世界が採用してきた普遍的な手続きである。

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こちらからご覧ください:
戦争中の「大義名分」と 戦後の「法的決定」